数年前に亡くなってしまいましたが、米原万里さんというロシア語通訳者兼作家の方がいらっしゃいました。
彼女は小学生の時、父の転勤に連れられて旧ソ連のどこかの国(ちょっと忘れてしまいました、すみません…)に引っ越し。

そのためロシア語はネイティブと変わりなく話せるといううらやましい経歴の持ち主です。
でも、言語で商売をしようと思った時、大事なのは、両方の言語や文化知識を同じくら高いレベルで運用できること。

日本国内でもインターナショナルスクールに通っている子などは、英語がペラペラでも、日本語と英語の使い分けが苦手だったり、外来語の日本式発音が極端に下手だったりしますよね。

ロシアの風景

一方、米原さんがロシアにいるときは家庭内の会話は「日本語のみ」と決められており、また、ほとんど毎日、日本語の絵本や百科事典などの本を読みきかせてもらっていたそうです。
ちなみにこれはご両親の教育方針だったそうですが、米原さん本人も著書で第一言語の運用能力の大切さについて書かれています。

そのため、日本語を忘れることなく帰国して通訳という言語のスペシャリスト(しかもロシア通訳としては超ビックネームです)になれたというわけ。

もし、お子さん連れで海外移住を考えている方は、その点を十分に考慮して、日本語の教材も忘れずに持っていくことをオススメします。

学習教材でなくても、マンガやDVD、あるいは、今ではインターネットがあるので、動画サイトで日本のテレビ番組を診るようにするのもよいと思います。
でいいみたいですが。
現地の学校に通えば、イヤでも現地語がペラペラになるのですから、家庭では日本語を話す機会を設ける習慣をつけるのが大切なんですね。

今話題のバイリンガール(吉田ちか)さん、英語も日本語もお上手で、本当にバイリンガルな方だと尊敬しています。
そんなバイリンガルのchikaさんですが、現地の学校に加えて、毎週日本語学校に通っていたようです。しかもかなり遠くの。

アメリカの学校の友達は、休みでみんなで遊んでいる中、自分だけ日本語学校に行く。同時は嫌で嫌で仕方がなかったみたいですが、そのおかげで日本語も話せるようになったとのこと。
漢字などは、帰国した後にも勉強されたみたいですが、バイリンガルは自然にできるのではなく、家庭や本人の努力が必要ということですね。

学生時代の友人で、帰国子女の子を何人か知っていますが、塾のクラス分けで英語は一番上だけど、国語が一番下で、いったいどのクラスに入ればいいのか???といった感じでした。