はじめに(引越し概要)
こんにちは!元公務員のなつめです。
いつかは地元福岡に戻りたいと思っていましたが、新型コロナウイルスの影響で、計画を前倒しにして移住をしました。
今回は、私たちの地方移住(それに伴う引越しも)と田舎暮らしの体験をシェアします。
- プロフィール:30代 女性
- 家族構成:夫(会社員)と子ども(2歳)の3人家族
- 職業:本人は公務員(図書館司書) フリーライター
夫は会社員(商社) 会社員(土木) - 引越しの動機:新型コロナウィルスの影響を考慮して
- 引越し時期:10月中旬
日曜日積み込み 火曜日受け取り(家族はその間に飛行機で移動) - 引越し元 引越し先:東京23区内 福岡市近郊(約1000㎞)
- 間取り:2DKアパート(50㎡) 2LDKマンション(70㎡)
- 引越し業者名と選んだ理由:スタイル引越しセンター(他より安かったから!)
- 引越し料金は?:16万円弱
- 一括見積もりサイトを利用した?:NO
長距離の引越しということもあり、他社では20~40万円ほどの見積もり額が提示されましたが、スタイル引越しセンターでは、16万円弱と破格でした。価格はリーズナブルでしたが、作業に問題はなく、テキパキと丁寧な仕事をしてくれました。とても満足しています。
これ以前の引越しでは、大型家具は各業者に積み切りでお願いし、残りはマイカーでピストン輸送することで、引越し費用を最小限に抑えていました。今回は長距離!車移動に半日かかってしまうので断念し、引越し業者に全ての荷物の運搬をお願いすることにしました。
地方移住に至った経緯
上京する意思は、なかった
私は地元が大好きで、何の不満もありませんでした。ですから、上京する意思はありませんでした。
ところが、結婚相手の就職先が、東京に決まってしまいました。
しかたなく、私も上京することになりました。
その後、私は都内の公務員試験に合格し、地元福岡に戻らるタイミングを逃していました。
公務員の仕事は、図書館司書です。東京都の公共図書館で図書館資料を扱う専門的職員です。正社員としの採用は、実は狭き門で、福岡の地元に戻っても残念ながら、そんなに求人は期待出来ません。
ちなみに福岡県で働いていたときは、正社員ではなく非常勤の仕事を転々としていました。上京して、正社員として図書館司書ができたことは、とてもラッキーで、このこともあって、なかなか地方移住出来ずにいました。
司書は都道府県や市町村の公共図書館等で図書館資料の選択、発注及び受け入れから、分類、目録作成、貸出業務、読書案内などを行う専門的職員です。司書補は司書の職務を補助する役割を担います。
司書・司書補になるための資格は司書講習を受講するほか大学・短大で単位を履修することで取得できますが、司書・司書補として活躍するには当該自治体の採用試験を受けて図書館に配属されないといけません。1.司書になるためには
2.司書補になるためには
3.図書館職員になるためには
4.関係法令・通知など
5.よくある質問集
6.平成31年度司書及び司書補の講習実施大学一覧
司書養成課程科目開講大学一覧
7.改正司書養成科目に関するQ&A
8.「図書館に関する科目」新旧比較表(平成24年4月1日~)
9.文部科学省における図書館関係の担当局課及び問い合わせ先
〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
電話 03(5253)4111(代表)
①司書(補)関係
総合教育政策局教育人材政策課社会教育人材研修係(内線3676)
②司書教諭関係
総合教育政策局教育人材政策課社会教育人材研修係(内線3676)
③大学図書館関係
研究振興局参事官(情報担当)付学術基盤整備室大学図書館係(内線4079)引用元: 文部科学省 司書について
夫の仕事は経理です。都内の商社で働いていました。繁忙期と閑散期の差が激しく、忙しいときには終電で帰宅することが多かったです。しかしながら、経理の仕事が大好きで、仲間にも恵まれていたようで、楽しく働いていました。
こんな感じで、私も夫も、好きな仕事を楽しんでいたので、いつかは田舎暮らしをしたいと思いつつ、新型コロナウィルスが猛威をふるうまでは「今がタイミングじゃない」と思っていました。
子どもが生まれ、真剣に移住を考える
結婚5年目に、子供を授かりました。これが転機になりました。
子供が生まれたことはとても嬉しかったですが、子育て環境には苦労したからです。
当時は、埼玉県のベッドタウンに住んでいて、そこから東京都内の職場まで通勤していました。
片道2時間の地獄の通勤です。
もし、保育園に子供の預けて、仕事を続けるとしたら、
こんなスケジュールになってしまいます。
8:00 朝、保育園に子どもを預ける
2時間かけて通勤
10:00 始業
就業時間6時間!?
16:00 就業
2時間かけて帰宅
18:00 保育園で子供のお迎え
職場によっては、6時間勤務も認めてくれるかも知れませんが、正社員だとなかなか難しいですよね。
埼玉県での生活は、とても快適だったのですが、上記のような状況だったので、通勤時間を減らすため、東京23区内に引っ越しをすることになりました。
ただ、東京23区内でも、保育園の空きを探すのに苦労しました。保活(子どもを保育園に入れるため保護者が行う活動)を頑張って、近所の認証保育園に息子を入園させることがでるようになりました。やっと職場復帰です。
しかしながら、元々田舎暮らしが好きな私たち夫婦にとって、都会での生活は結構なストレスでした。どこに行くにも人混みで、息が詰まりそうになるときもありました。
乳児のうちはいいかも知れませんが、幼児に成長したとき、自然の中で思いっきり走り回らせてあげたい!と感じるようになり、ビル街での子育てに違和感を抱いていました。
新型コロナウィルスの影響
上記のようにストレスを抱えながらも、東京で暮らす理由はただ一つ。
「仕事がたくさんあるから」でした。
しかし、新型コロナウィルスの影響で非常事態宣言が発令されました。
職場在宅勤務
保育園利用自粛要請
自宅で、子育てをしながら仕事ができるんじゃない!?
と思われるかも知れませんが、仕事の性質上、そして私の性格もあって、
自宅で仕事と子育てをするのは、難しかったです。
子供も乳児だったので、2時間ごとに食事を与えたり、おむつ替え、泣いたときにあやすなど、ほとんどつきっきりで、これだけで疲れ果ててしまいました。
仕方なく、お休みを頂き、子供を家でみるようにしました。
職場には、いろいろと交渉をしましたが、あまり良い顔はされず、保育園と職場の板挟みになってしまいました。
そんなときに、夫の勤め先の関連会社では、新型コロナウィルスの陽性判明者が出てしまいました。
このようなことが重なって、心の中にしまい込んでいた地方移住への思いが募り募っていきました。
移住をしたことによる変化
55㎡2DKアパート70㎡2LDKマンション
一番の大きな変化は、家が広くなったことです。
どちらも賃貸ではありますが、リビングルームができて、部屋も広くなって、快適です!
育ち盛りの息子も大喜びで、のびのびと走り回って遊んでいます。
実は、東京のアパートでは、ご近所との騒音トラブルに悩まされていました。
警察に通報されてしまったため、肩身の狭い思いで暮らしていました。暑い日でも窓は閉め切りで、息が詰まるような生活でした。
小さい男の子を育てた方は理解して頂けると思いますが、とにかく言うことを聞いてくれません。声も大きいし、足音なども響いてしまいます。
親としても気を付けていたつもりですが、都会では様々な方が、それぞれのライフスタイルを送っていますので、なかなか難しいこともあったと思います。
一方、移住先のマンションはファミリータイプのマンションです。上の階も下の階も、子育て世代なので、お互い様というか、大目に見てもらっていると、感謝しています。
日頃から挨拶を交わしあい、距離感も心地よい近所づきあいができていると思います。とても快適です。
家賃が半分以下!しかも駐車場代込み
広さ間取りアップにも関わらず、家賃は東京での半分以下(約6万円)でした。
しかも駐車場代込みです。
福岡市近郊の家賃相場は、2LDK~3LDKで5~8万円ほどでした。
(私が不動産屋さんや住宅情報サイトなどで調査したとき)
東京都内で、同様の賃貸物件を探すと、地域や条件にもよりますが、
2倍以上はすると考えたほうがいいでしょう。エリートサラリーマンや高給取りじゃないと、結構厳しいですよね!
駅まで車で通勤する場合、駅近の駐車場を利用することがありますが、
それでも、3,000円から5,000円くらいで借りられます。
広い公園(駐車場無料)
広い公園がたくさんあります。しかも駐車場は無料!
都内でも、代々木公園や新宿御苑のような大きな公園はありますが、ちょっと子供を遊ばせにいくには、ハードルが高いです。入場用や駐車場代がかかってしまうからです。
子供向きの遊具が少ないか、あっても週末には家族連れで大混雑!新型コロナウィルスで非常事態宣言が出ている時期だと、かなり厳しいと思います。
学校が休校になると、公園が閉鎖されたり、遊具が使用禁止になっていることがありました。こうなると、数少ない「遊べる公園」を目指して公園難民が終殺到します。その結果、以前よりも三密な状況になってします。
移住先には、子供が喜ぶ公園がたくさんあります。
広さだけでなく、遊具も充実しています。
都会と田舎を比べると、人口密度が全然違うので、三密なることも滅多にありません。
(もし、混んでいたら、車で別の公園に移動知れば問題ありません)
こんな感じでしたので、週末は家族でドライブがてら、色々な公園に遊びに行きました。
小さな息子は、広い公園で走り回って、思いっきり満喫しています。
子供のこんな姿を見ていると、地方に移住して、本当に良かったと実感しています。
その移住先を選んだ理由
地元だから
福岡県は夫婦両方も地元なので、お互いの両親とも近くに住むことが出来ます。
東京では、両親だけでなく、親類もいませんでした。
学生時代の友達も探せばいるかも知れませんが、子育てで頼りにできる関係ではありません。
子供が小さい時は、突発的に熱を出すことがあります。
共働きだと、夫婦のどちらかが仕事を早退して、迎えに行く必要があります。
保育園から職場に電話がかかってくると、ドキドキ冷や冷やです。発熱以外にも、お腹を壊したり、怪我をしたり、と子供関係で呼び出される可能性があります。
通院や看病などで、お休みを頂くたびに看護休暇と有給休暇があと何日残っているのか確認していましたが、全部使い果たしてしまった後への不安がありました。
そして、
「もし、私が新型コロナウィルスに感染してしまったら、誰が息子の面倒を見てくるの?」「子供が新型コロナウィルスに感染したら、親も一緒に入院して、そばについていられるだろうか?」
といった心配事が頭の中をグルグルと駆け巡りました。
そんなときに、地元で子育てをしている友人を見て、
「いざというときにお互い助け合える家族が近くにいる地元に住みたい!」
という気持ちが、より一層強くなっていきました。
保育園の待機児童が少ないから
最初の候補地は、私の実家の近くでした。
ところが、ここは待機児童数が多く、すぐに保育園には入園できない状況でした。
私たち夫婦の方針として、経済的なリスクに備えて、両方が働く、と決めています。
そのためにも、できるだけ早い段階で保育園に入園できる優先順位は高めに設定していました。
周辺も含めて、保育園数や待機児童数を調査したところ、運よく隣の市区町村では少なく、ここに引っ越しをすることになりました。
地方は待機児童が少ないイメージがあるかも知れませんが、私が移住した福岡県郊外では、場所よる待機児童数のバラツキが大きかったです。この傾向は地域で違ってくるので、移住候補地の保育園状況について、調べておいたほうがいいと思います。
この調査は、移住前に行う必要があります。
私の場合は自治体のホームページや待機児童数のわかる情報サイト(https://www.gaccom.jp/)などを参考にして、候補地を絞っていきました。
さらに移住先の市役所に電話で問い合わせします。目的は、年度途中で空きの出ている(園児を募集している)園の確認です。年度の途中からの入園は結構大変です。
自治体によって、保育園の空き状況をホームページに掲載しているところ、問い合わせに応じてくれるところ、全く教えてくれないところなど、対応は様々です。
ちなみに私の移住先では、幼稚園でも預かり保育といって、保育園の延長保育のようなサービスがあます。8時~18時くらいまで預かってくれる園もあります。
このような保育園は、人気が集中しやすいので、早めの対応や、キャンセル待ちが可能かも確認しておくと良いかと思います。
子育てもしやすい生活環境
私たち夫婦は福岡出身で、玄海灘、響灘、皿倉山、城山、遠賀川といった海や山などに囲まれ環境で、自然を身近に感じて育ちました。
ですから、自分たちが子育てをするときには、同じように大自然の中で、のびのびと育てたい!といった願望がありました。
田舎ではありますが、交通の便でも問題なしです。JR鹿児島本線を使えば30分で博多に出られます。
福岡県の中でも、福岡市は九州で一番の都会で、博多や天神は東京の繁華街と変わらない繁華街だと思います。今年のファッションなどの買い物を楽しんだり、流行のグルメも堪能できます。ShinShinや一蘭など、東京も人気の豚骨ラーメンの元祖でもあります。
学校や病院といった、医療施設や教育機関も充実しています。将来、子どもが成長していく中で健康面や進学など教育面で悩むことがあっても、選択肢や専門性の面で心配しなくて良さそうです。
このように、田舎と街のバランスの良い地方都市に住むと、子育てを楽しみながら、自分も楽しめると思います。
物件を決める際に、重視した点
実家に近い
両親とは仲が良いので、実家の徒歩圏内に住むことも考えたのですが、保育園に入りやすい隣の市に住むことにしました。実家までは車で10分ほどの距離です。
実際に住んでみると、あまり近くて干渉し合うよりも、いざという時に助け合える、この距離感がちょうど良いと感じています。
「車で10分の距離が快適」というのは、車社会の田舎だからこそ言えることですが、運転免許を持っていて運転が苦にならないのであれば、車移動はとても楽です。逆に言えば免許なしで田舎に住むのは少し厳しいかもしれません。
住環境が良い
部屋が広く、使いやすい間取りが気に入っています。
和室のあるリビングはふすまを開け放すと24帖筒抜けになります。
寝室も8帖あり、憧れだった3人家族全員で寝られるファミリーサイズのベッドを入れることができました。
東京のアパートでは、ダイニングキッチンが6帖、寝室は5.5帖でした。
ダイニングは狭くて物が溢れ、寝室は窮屈で寝づらかったのです。地方移住して、生活の質が一気に上がりました!
もう一つの魅力はリビングの窓から見た景色です。
3階の部屋に住んでいるのですが、近くには低い建物しかないため、広い空と少し離れたところに広がる田園風景が見渡せます。特に素敵なのは夕方です。遠くの山並に夕陽が沈み、空が美しいコントラストに染まって、ゆっくりと夜が訪れる光景を日々楽しんでいます。
家賃と駐車場代が安い
東京では家賃に対する不満が大きかったこともあり、地方で物件を探す際には、家賃や駐車場代が安いことが必須でした。
移住先では駐車場代込みで家賃が設定されている(実質的には駐車場代が無料!?)ので、かなり安く抑えることができました。
しかしながら、田舎暮らしでは車は必須!可能なら一人一台あったほうがいいと思いますので、住居費と車代(駐車場だけじゃなく、ガソリン代や整備費用など、維持費全体を含めて)を考慮した生活費を計算しておくのが良いと思います。
地方移住して良かったこと
両親に子育てをサポートしてもらえる
両親に子供の面倒を見てもらうことができ、安心して仕事ができました。
義両親ではなく、自分の両親なので、安心して甘えることができます。
待機児童が少ないからという理由で移住してきましたが、年度途中の引っ越しでタイミングが悪かったのか、結局息子は待機児童になってしまいました。
仕事をしていないと入園の申請もできない(でも入園させないと仕事ができない、のループにハマってしまう)ので、今は週に数回実家の母に息子を見てもらって働いています。母がいなければ仕事を続けられなかったかもしれないので、親の存在はかなり大きいです。
ちなみに、義両親は今でも現役で働ています。私の両親は比較的、時間の融通がきくので、実家の近くに引っ越しできて良かったと思っています。
夫は普通に通勤していますが、私は在宅で働いています。そうすると、必然的に日ごろの家事育児を担うようになります(特に平日)。こんなときでも、実の親が近くに住んでいると、子供を見てもらったり、愚痴を聞いてもらうなど、色々な面でサポートしてもらえて、とても助かっています。
どろんこ汚れの息子の洋服を洗濯してもらったり、晩御飯を食べさせてもらうこともあります。その反対に、私が実家の掃除をするなど、お互い協力できていると思います。
義両親だと、遠慮してしまって、なかなかこんな感じにはならないかも知れません。
でもそうなると今度は、私の母が義理の両親に気を遣ってしまうようなので、車で片道40分ほどの義理の実家にもよく遊びに行っています。週末は義理の実家に子どもを預けたり、美味しいものを持って行って一緒にご飯を食べたり・・離れていた時よりも関係は良好です。
こちらに住んでいるワーママの友人も実家のそばに住んでいて、コロナで保育園が閉園になった時は親に頼ったと聞きました。
田舎は地元出身者が多いので、子育てなどで親のサポートを受けている人が多い印象です。
食べ物が美味しい
福岡は肉でも魚でも果物でも、地元産のものは何を食べても美味しいです。
私は、特にグルメというわけではないのですが、東京での刺身といった生のお魚は、あまり美味しく感じませんでした。
でも、移住後の生活では、いつでも新鮮な魚介類が食べられます。おすすめは、サバやブリ、鯛、カンパチです。スーパーの値引き品でもプリプリのお魚が食べられますよ!
これも田舎あるあるなのですが、夫は職場からイチゴやビワなど旬の果物や、地元の銘菓「梅が枝餅」や「蜂楽饅頭」などを頂いてきます。
物価(特に食べ物)が安い
スーパーに並んでいる野菜は、東京と比べると半額近く安いものもあります。
きゅうり 3本200円 3本100円
ブロッコリー 200円 100円前後
東京ではあまり見かけない、冬瓜や かつお菜などの食材も売られていて、これらを使った新たな料理に挑戦してみることもあります。道の駅などの直売所も多く、地元産の新鮮な野菜や魚が簡単に手に入ります。
我が家はエンゲル係数が高く、家計で一番ウエイトを占める食費が浮いたので、とても助かっています。
地方移住して良くなかったこと
求人が少ない(給与など待遇も悪い)
夫は移住前から転職活動をしていて、数社に書類やメールを送りましたが、書類審査から面接など次の段階に進むことはありませんでした。東京からの移住は、田舎からするとあまり良い印象を持たれないようです。
本来なら都会から田舎への移住者は、人手不足に悩んでいる地元の方々に歓迎されることも多いかと思います。しかしコロナ禍の今、感染者が多い地域から少ない地域への移動は残念ながら、喜ばしいものではありません。こういった意味合いもあって、田舎の人たちからすると、このタイミングでの都会から地方への移住者は、「厄介者」というイメージも強かったかも知れません。
転職活動で、返事を頂けた場合であっても、非常事態宣言が発令されていて移動に制限がかかっていたので、面接に出向くこともためらわれました。
移住後には本格的に転職活動をしました。東京と比べると求人数がかなり少ないので、選り好みはできません。でも今の時代、ほとんどの求人はインターネット上で探すことができるので、移住者が不利ということはなさそうです。夫もハローワークのインターネットサービスで見つけた会社に転職しました。
振り返ってみると、転職活動がうまくいった一番の要因は「田舎の住所がある」ことだったと思います。移住前に提出していた、履歴書では東京の住所しか記載していませんでした。
「移住予定」は伝えてありましたが、予定はあくまでも予定です。こんな就職難の時期に、本当に仕事を辞めて移住してくるのかどうか!?疑われてもおかしくなかったと思います。田舎の住所を提示して、面接で顔を合わせて、初めてその疑いが晴れたように感じています。
待遇はあまりよくありません…。
私も東京での職種である図書館司書の求人を探していますが、東京では額面16~20万円の給与の求人が多いのに、こちらでは14~16万円程度がほとんどです(どちらも非常勤で比較)。フルタイムでこの給与だと生活も厳しくなるので、今後の働き方を模索しています。
コロナ対策含め、問題意識が甘い
コロナ対策は東京ほどしっかりとはしていない印象です。マスク着用やお店でのアルコール消毒が徹底されていません。東京の感覚とは温度差にモヤモヤしますが、周りに押し付けないように気を付けています。
コロナ対策以外でも、田舎ならでは!?の問題意識の低さを感じることもあります。
例えばパワハラやセクハラを目の当たりにすることが増えました。肩書のある人は自分の地位を盾に好き勝手ふるまい、周りがそれを咎めることもありません。東京で働いていた時はこっそり行われていたことが、堂々と目の前で行われているので、驚いてしまいます。
また「田舎時間」と言われる田舎特有の時間の流れ方は、プライベートでは心地よいものですが、職場では別問題です。時間や予定に甘く、全てにおいてゆるいので、約束の時間に遅れたり、すぐに決めてほしいことが先延ばしにされたりということが少なくありません。東京とは感覚が違います。
夫も新しい職場で働いていて、このような意識の差を感じることがよくあるようで、私は外で働くことを少し不安に感じています。
水道光熱費が高い
水道料金・ガス料金が東京の2倍ほどかかるようになりました。
水道料金 3,000円 6,000円
ガス料金 3.500円7,000円
水道料金はその地域での地形、水質、人口、税収、浄水施設等の状況で異なってくると思います(同じ福岡県内でも地域差があるようです)ので、可能でしたら確認しておくと良いかと思います。
都会では都市ガスの恩恵を受けられますが、田舎では持ち家であってもプロパンガスを使用していることが多いです。上記は、冬(1月)の寒い時期で急騰温度を高くしていたこともあり、夏の2倍ほどかかっていました。
地方移住を検討している方に、アドバイス
保育園や幼稚園の入園確認を!
東京は待機児童が多いイメージですが、最近では保育園も増えてきています。また認証保育園や認可外保育園も多く、待機児童の受け皿になっています。だから意外なことに、保育園に入りやすい地域も結構あります(保育料金はかなり違いますが)。
地方では、待機児童の少ない地域もありますが、田舎だからといって絶対に入れるとは限りません。
もし入れなかった場合、田舎には未認可の保育園はあまりないので、逃げ道がありません。
両親が引退していれば、一時的に預かってもらうことも考えられますが、親が現役世代であれば、難しくなってきます。両親が近くにいれば、いざというときに頼れる安心感はありますが、平日毎日預けるのは現実的ではないと思います。
入念な計画を!
コロナ禍の遠方移住には入念な計画が必要です。特に引っ越しのタイミングは、緊急事態宣言が解除されているか?など社会的な状況も確認する必要があります。
引っ越しにかかる移動は、引っ越しを含め複数回発生します。
物件の下見や契約の際にも、現地に出向く必要があります。
(最近では、オンライン内見もありますが、可能な限り自分の目で確認したほうがよいと思います。)
しかしコロナ禍では、遠方への複数移動は厳しいです。
そこで、私たちは新型コロナウイルスの流行が2020年秋には比較的下火になることを期待してして、引っ越し時期を10月中旬(引越し日は仮決定)に決めて、スケジュールを組みました。ました。物件の内見は1回だけ、9月に行いました。契約はLINEと郵送を不動産屋さんに対応してもらいました。
コロナ禍での移住先・物件探しのポイント
ネットで調べられるものは、ネットをフル活用する!
ホームズ(https://www.homes.co.jp/fukuoka/)
スーモ(https://suumo.jp/fukuoka/)
goo住宅・不動産(https://house.goo.ne.jp/fukuoka/)
福岡不動産連合隊(https://www.rals.net/fukuoka/)
上記以外に、地元の不動産屋のHPも確認
実際に見に行きたくても、コロナ渦では遠方への移動が制限されてしまいます。
予め、インターネットを使って、スマホやパソコンから調べられるものは、活用しましょう。
自治体のホームページも要チェックです。
実際の内見よりも一ヵ月ほど前に、不動産屋さんに連絡をしました。
LINE対応をしてくれる不動産屋さんだったので、スムーズに連絡が取れました。
以下も確認しました。
契約は対面必須? 郵送でもOK!
無職でも賃貸可能?
保証会社の審査は無職でも通りやすい
物件によるが代理契約(親族が契約)や預金審査(預金額(300万円以上)で審査)など利用可能
内見した物件に優先順位をつけて、審査落ちの場合には次の物件の申し込みをすることはできるか?
対応可能
私たちの場合、新型コロナウィルスの影響もあって、
内見のチャンスが一度しかありませんでした。
なので、一番恐れていたのは、移住することは決まっているのに、引っ越し先の物件が決まらない!?ということでした。
この最悪な事態を避けるために、なんと、8件もの物件を内見して優先順位をつけ、審査が落ちた場合にも次の候補物件に申し込みができるようにしました。不動産会社にも、この件は伝えておきましたので、心理的にも、実作業的にも比較的スムーズに進んだと思います。
また、夫婦とも無職のままの移住でしたが、保証会社の審査を無事通過することができ、第一希望の物件に契約できました。
コロナの影響かもしれませんが、物件は動きが少なく、半年前から目星をつけていたほとんどの物件が空き部屋のままで内見できました。実際に借りた部屋もその候補の1つです。
最後に
実際に地方移住をしてみると、実家も近い地元に住んでいるということもあり、田舎暮らしは思っていた以上に快適で、日々自然の豊かさを満喫しながら、楽しい毎日を送っています。
もしまた移住することがあっても、もう東京に住むことは二度とないだろうなと思います。
地方移住の一番のネックは求人が少ないことだと思いますが、最近では移住者の就業支援に取り組んでいる自治体もありますので、インターネットなどで調べてみると良いと思います。
ふるさと回帰支援センターのように、移住相談を受け付けている団体もありますよ。
結婚したばかりだったり、小さな子供がいたりする場合には家賃補助の出る自治体も結構あります。
自然に囲まれて生活したいという方は、ぜひ地方移住への一歩を踏み出してみてくださいね!
管理人から
なつめさん、貴重な情報をシェアしてくださり、ありがとうございました。
我が家も、子供が小さいとき、田舎に移住しようか考えたことがありましたが、仕事がネックになって、結局はやめてしました。
新型コロナウィルスがきっかけとはいえ、田舎暮らしへと実際に行動をおこされた姿は、素晴らしいと思います。
育ち盛りのお子さんも、思いっきり遊べる環境ができて喜んでいますね。