犬は普段から外出(=散歩)慣れもしているし、自分で歩いてくれるし、引っ越しは楽ちん!と、そう思っていませんか?

でも、実は猫や鳥と違い、犬だけは引っ越し時に「届け出」が必要になってきます。

犬の狂犬病ワクチン接種は法律で義務付けられているので、各自治体の保健所が犬の住所・飼い主を管理しなければならないからです。

日本では、狂犬病は絶滅したともいわれていますが、外国から日本にやってきた人間、食材、物品にウイルスが付着していないとも限りません。
ですから、1年に1度の予防接種は、飼い主の義務であり、犬のためにも怠ることのできない一大イベントです。

そういうわけで、「うちの犬は、ちゃんと狂犬病の予防接種をしてますよ!」という証明を引っ越し先の自治体に申告するとともに、「これからはこっちの自治体で管理をお願いします」と申請する必要があるのです。

申請手続き

犬と新生活
とはいえ、もしみなさんがすでに犬を飼っているならば、飼い始めた時にすでに登録しているハズですから、申請手続き自体はそれほど難しいことでありません。

引っ越しの届け出時に必要になるのは、

・登録時に配布された「鑑札」
・一番最近予防接種を受けた際の「注射済み票」

の二つです。
もちろん、それぞれ「頭数分」必要になります。

自治体によって印鑑や飼い主の身分証明書(運転免許証など)が必要になってくる場合もあるので、引越し前に一度、引越し先の保健所に問い合わせてみるとよいでしょう。

*その際、「登録」ではなく「転入届」をおこないたい旨を伝えると、スムーズに教えてもらえるハズです。

さて、保健所に出向くのは飼い主だけで大丈夫です。
というより、犬は連れて行かないほうがよいですね。
保健所と動物愛護センターを併設しているような場所では、犬同士のトラブルが起きかねませんので…。

もしも、犬の鑑札や注射済み票をなくしてしまった場合の対処についても書いておきます。

鑑札をたくしてしまった時には、1枚(1頭分)、1800円で再交付してもらうことができます。
ただし、鑑札は基本的には常に飼い犬の首に付けておくべきものなので、なぜ失くしたのかという言い訳(?)を考えないけいけませんが…。

次に注射済票ですが、失くしてしまった場合は、予防接種を受けた獣医さんか、前の住所を管轄していた保健所に問い合わせましょう。
獣医さんにはカルテが残っているはずですし、保健所にも、誰の犬にいつ予防接種をしたかの記録が残っていますから、そのカルテをもとに証明書を再発行してくれるでしょう。